米国CTV広告トレンド!CTVを始める理由とは
※Boundless株式会社は、米国に本社を構えるYahoo Inc.の日本法人です。
近年、世界的に普及が拡大しているCTV 。時代とともに変化する消費者行動により、テレビ視聴のあり方も大きく変化していることを実感します。また、それによって、マーケティング手法も進化し、CTVは新しい広告チャネルとして、インパクトをもたらしています。
日本よりもCTVの普及が進み、CTV利用者の増加が著しいアメリカにおけるトレンド、特徴、事例などを、複数回にわけてお話しいたします。
まず、CTVとは何か
CTVとは、Connected TV(コネクテッドTV)の略で、インターネット接続の機能を持ったスマートTV、Chrome CastやFirestick TVなどのストリーミングデバイス、そしてゲーム機など、インターネット回線に接続されたテレビ端末を指します。
また、CTVと合わせてよく使われるのが、OTT(オーバー・ザ・トップ / OVER THE TOPの略)で、インターネット回線を介してコンテンツを配信するストリーミングサービスを指します。これらは、デスクトップやモバイル端末で視聴することができます。
米国におけるCTVの利用者動向
TV視聴態度は時代とともに多様化してきており、アメリカでは、従来の有料ケーブルテレビを解約する世帯である「コードカッター」が年々増加しています。eMarketerによると、2022年9月時点で、アメリカにおけるCTV視聴者数は、全人口に対し66.9%を占めています。また、2024年にはコードカッターおよびコードネバー(有料ケーブルテレビの加入契約をしたことのない人)の数が、有料ケーブルテレビ視聴者の数を超えると予測され、CTVの利用は今後も拡大していくことが示されています。
米国のCTV利用者数
(Source: eMarketer)
米国の従来型有料テレビの視聴者 vs 非有料テレビの視聴者(コードカッターおよびコードネバー)
(Source: eMarketer)
米国のCTV利用者年齢別の普及率
(Source: eMarketer)
広告ターゲットとして最も重要な年齢層である25−54歳の利用はそれぞれ人口の80%を越えている
米国におけるCTV広告の推移予測
eMarketerによると、米国の2022年のディスプレイ広告費全体$136.58Bに対して、CTV広告費は$21.16Bであり、ディスプレイ広告費全体の15%強を占めています。
2026年には、CTV広告費は、$43B規模に成長し、テレビ広告費全体の半数近くを占めると予測されています。また、2022年の調査によると、米国の広告代理店・マーケターは、CTV/OTT広告費を2021年対比で53%増加させると回答をしています。
米国の2022年フォーマット別デジタル広告費
(Source: eMarketer)
米国のリニアTVとCTV広告費合計
(Source: eMarketer)
*リニアTVとはスケジュールされた番組を配信中に視聴する従来型のテレビ放送
広告費の平均成長率 米国の広告代理店・マーケター調べ、チャネル別
(Source: Advertiser Perceptions and Premion, “2022 CTV/OTT Advertiser Study”, July 14, 2022)
米国におけるCTV広告成長の背景
Interactive Advertising Bureau (IAB)が米国の広告代理店とマーケターを対象に行った調査によると、従来のテレビ広告に比べて、より精度の高いターゲティングが可能な点は費用対効果の面で最も魅力であると認識されており、予算シフトの主な理由としてあげられています。
また、2026年にはコードカッター世帯が全世帯の40%の規模になることが予測されており、CTV広告出稿でインクリメンタルリーチが叶えられます。
米国の広告代理店とマーケターがリニアTVからOTT/CTVへ予算シフトする理由
(Source: Interactive Advertising Bureau (IAB), “2021 Marketplace Outlook Survey Results”, Dec 15, 2020)
米国のコードカッター世帯規模
(Source: eMarketer)
まとめ
視聴者行動の特徴として、CTV視聴者の多くが、視聴中にモバイルデバイスで関連コンテンツを検索しているというデータもあり、アメリカをはじめ海外では、CTV広告にQRコードを表示させたクリエイティブを展開し、モバイルでの詳細情報の閲覧を促すようなプロモーションも実施されています。
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