Limelightが米国Yahoo Inc. のEdgecastを買収。エッジ対応ソフトウェアソリューションにおけるグローバルリーダーが誕生
※本プレスリリースは、2022年3月7日(現地時間)、本社米国Yahoo Inc.が発表したプレスリリースを翻訳、編集したものです。プレスリリース原文は、こちらをご参照ください。
- 統合後の会社名は「Edgio」に変更し、製品、顧客、地域、チャネルに横断した多様な収益により、規模と範囲を大幅に拡大。対象市場規模は総額400億ドル。
- 米国Yahoo Inc.は全株式を取得し、統合後の成長計画に革新を持って3,000万ドルを投資、また、プロフォーマ企業の株式の31.9%を所有し、3人の取締役を任命する予定。
- この戦略的なスピンオフにより、Edgioのグローバル展開が拡大、米国Yahoo Inc.に大きな価値と機会を提供。
- 統合後のシナジー効果により、約5,000万ドルのコスト削減を実現
アリゾナ州スコッツデール、およびニューヨーク 2022年3月7日 - エッジ対応ウェブアプリケーションとコンテンツ配信ソリューションの大手プロバイダーであるLimelight Networks, Inc.(Nasdaq: LLNW)(以下、Limelight)は、本日、エッジセキュリティ、コンテンツ配信、動画サービスの大手プロバイダーである米国Yahoo Inc.傘下のEdgecast, Inc. (以下、Edgecast)と全額株式交換による買収契約の合意に達したことを発表しました。この買収によりEdgecastの価値は約3億ドルになると見られ、これは同社の2021年の売上高に相当します。Edgecastは、Apollo(NYSE:APO)の関連会社が運営するファンド(以下「Apollo Funds」)と、Verizon Communications(NYSE:VZ)が保有する米国Yahoo Inc.の事業部門です。米国Yahoo Inc.は、Limelightの普通株式約7,220万株を受領することとなり、クロージング時の調整により、統合会社の約31.9%を保有することになります。
この買収により、クラウドセキュリティ、ウェブアプリケーション、コンテンツ配信、エッジビデオプラットフォームの分野において、2021年の売上高が5億ドルを超える世界規模のエッジ対応ソフトウェアソリューションプロバイダーが誕生することになります。本買収に先立ち、Limelightはブランド名を「Edgio」に変更し、買収完了後の統合会社はEdgioとして事業を継続する予定です。Edgioは、グローバルな規模、最先端の分散型エッジプラットフォーム、セキュリティと接続性により一層注力していきます。これにより、高速かつ安全でフリクションレスなデジタル体験をエンドユーザーに提供したいと考える企業や顧客から選ばれる主要ソリューションプロバイダーを目指します。
説得力のある戦略的で財務的メリット
- 最良のパフォーマンス、生産性、保護性能を提供するために、エッジコンピューティングソリューションを通じて規模を拡大し、プラットフォームの強化を実現:
200Tbps以上のグローバルネットワーク容量と300ケ所以上のPoPを所有し、クラウドセキュリティ、エッジビデオプラットフォーム、ウェブアプリケーションをネイティブに統合。次世代の顧客ニーズを満たす、世界有数のエッジ対応ソリューションプロバイダーとなります。LimelightとEdgecastがそれぞれ持っている顧客基盤を合わせると、世界有数のテクノロジー企業やストリーミングサービス、そして、アクセス数上位のウェブサイトなど、多様な企業が名を連ねます。(Fortune 100社のほか、Amazon、Coach、Disney、First Republic Bank、HBO Max、Hulu、米国Yahoo Inc.、British Telecom、Verizon、Microsoft、Peacock、Sony、TikTok、Twitterなど) - 成長著しい400億ドル規模のTAM(Total Addressable Market:獲得可能性のある市場)への浸透を加速:
既存のコンテンツ配信やウェブアプリケーションのソリューションに加え、OTTビデオ、クラウドセキュリティ、企業向けセキュアアクセスなどの機能、ポートフォリオターゲットなどの新たな機会を通じて、約400億ドルのTAMへの参入を加速させることが期待されます。 - 収益構成の多様化と財務体質の強化を実現:
両社を合わせた2021年の売上高は5億200万ドルに上ります。2021年のEdgecastの売上高は2億8500万ドル。そのうち約97%はLimelightとの重複が少ない補完性の高い顧客層で、約半分が高成長と高利益の製品によるものです。今回の統合により、Limelightの年間売上高は2倍以上に増加し、粗利益率の拡大、経常収益の伸び、主要顧客における収益のさらなる多様化が見込まれます。 - セキュリティ機能を強化し、1億ドルの堅牢なWebアプリケーションソリューションを構築:
1億ドル以上の売上が見込まれるLimelightのウェブアプリケーション部門は、Edgecastのマルチレイヤーのクラウドセキュリティプラットフォームによって大幅に規模を拡大します。これらのソリューションは、デジタル資産のパフォーマンス向上、アプリケーション利用促進、強固な保護、開発者の生産性と能力の向上を実現するWebアプリケーションとAPI向けの総合的なクラウドプラットフォームを提供します。 - シナジー効果によるコストの大幅かつ即時的な削減:
買収価格の3億ドルは、Edgecastの2021年の売上高に相当します。統合会社は、コロケーションおよびインターネットピアリングの費用削減により約3,000万~3,500万ドル、営業費用の削減により約1,500万~2,000万ドルの年間5,000万ドルのコスト削減を見込んでいます。長期的な戦略目標として、Limelightは期待される収益とコストシナジーに基づき売上高の成長率20~25%、粗利益率60%以上、調整後のEBITDAマージン15~20%を掲げています。 - 成長への布石としてのApolloのサポート体制:
Apollo Fundsの支援と全株主との連携により、統合会社は大きな成長機会を引き出し、市場動向に適応することができます。エッジ対応ソフトウェア・ソリューションのグローバルリーダーとして、統合会社の今後の戦略と将来に対するApolloの強い信念を示しています。
Limelight CEOのBob Lyonsは、次のように述べています。─
「LimelightとEdgecastの統合により、アプリケーション、コンテンツ、ビデオのエッジ対応ソリューションを提供する強力な企業が誕生し、顧客のパフォーマンス、生産性、セキュリティの向上を実現することができます。私たちは、急速に成長しながらも、断片的なエッジソリューション市場に対応する強力な価値提案を行い、両社の能力を組み合わせることで、この高成長中の400億ドル市場におけるシェアをさらに獲得する能力を加速させることができるのです。6ヶ月という短い期間で、我々はTAMを120億ドルから400億ドルに引き上げました。Edgecastの買収により、これはさらに加速し、結果、購買者のためのエッジソフトウェアソリューションのリーダーとしての能力を強固なものにしていきます。」
米国Yahoo Inc.のCEOであるJim Lanzoneは、次のように述べています。─
「米国Yahoo Inc.は、ビジネスと顧客のための価値創造を推進することに注力しています。Edgecastを分離し、Limelightと合併することで、新会社は巨大かつ成長を続けるエッジソリューション市場のリーダーとなるでしょう。私は、この統合された会社の価値と強み、そしてそれが米国Yahoo Inc.、Edgio、Apolloの成長を確信しています。」
Apollo Fundsは、米国Yahoo Inc.の既存の所有権から統合会社に対して多額の株式投資を行う形で、成長戦略と革新的なビジョンを支援することになります。また、本取引が全株式を対象とするものであることは、エッジ技術革命の勢いはこれからも持続するというApollo Fundsの確信を示しています。そして、統合会社が拡張性のあるソリューションプラットフォーム、豊富な経験を持つ経営陣、世界中の顧客やエンドユーザーにパフォーマンス、接続性、セキュリティを提供するという、エッジコンピューティングのリーダーとなるビジョンを後押しするものです。
Apolloの共同経営者であり統合会社の取締役に就任するReed Raymanは、次のように述べています。─
「より高速なパフォーマンス、強化されたセキュリティ、高品質デジタルコンテンツに対する消費者の要求はますます高まり、企業がエンドユーザーにオンラインで価値を提供する方法と場所が根本的に変化しています。市場が進化や拡大を急速に進める中で、LimelightとEdgecastの合併は、これまで以上に大きな力と規模を持ち、これらのトレンドを生かして顧客によりよいサービスを提供できるようになるでしょう。私たちは、これらが革新的な取引になると確信しています。株主として、そして取締役として経営陣をサポートし、Edgioが、エキサイティングな次の段階へと歩みを進める支えとなれることを楽しみにしています。」
取引の詳細
本契約の条件に基づき、慣習的なクロージング調整に従って、米国Yahoo Inc.はLimelightの普通株式約7,220万株を最初に受領。Edgecastの価値は、30日間のトレーリングVWAPである4.12ドルをベースにして約3億ドルの評価とします。また、買収金額には、Apolloとその共同投資家が米国Yahoo Inc.の株式保有を通じて統合会社に出資する3,000万ドルも含まれています。また、米国Yahoo Inc.は一定の株価目標を達成することを条件に、取引完了の3年後までの期間に、Limelightの株式1,270万株(取引対価として最大1億ドル)を追加で受領することができます。本取引の完了後、Limelightの現株主は、統合会社の株式を約68.1%(Limelightが条件付対価契約に基づくすべての株価目標を達成した場合には約64.5%)、米国Yahoo Inc.はそれぞれ約31.9%または35.5%を保有することになります。
本取引は両社の取締役会において全会一致で承認されており、規制当局の承認の取得およびその他の慣習的な完了条件を満たしたうえで、2022年下半期にクロージングする予定です。
経営陣とガバナンス
Limelightは、本取引に先立ち、ブランド名を「Edgio」に変更し、買収完了後の統合会社もEdgioとして事業を継続する予定です。Lyons氏は統合後もCEOとしてEdgioを牽引し、Apollo Fundsが任命する3名の新メンバーも加わり、買収完了後に取締役会は9名に拡大します。新取締役会は、Edgioの今後の戦略に向けて連携を密にし、Lyons氏およびEdgioの経営陣と足並みをそろえ、双方のスキルと経験を活用して株主価値の向上を図っていきます。
アドバイザー
Limelightの財務アドバイザーは、Goldman Sachs & Co. LLCが、法律顧問は、Goodwin Procter LLPが務めています。EdgecastとApollo Fundsの財務アドバイザーは、EvercoreとRBC Capital Markets, LLCが務め、Paul, Weiss, Rifkind, Wharton & Garrison LLPが法律顧問を務めています。
Limelightについて
Limelight Networks(Nasdaq:LLNW)は、エッジアクセスおよびコンテンツ配信サービスにおける業界のリーダーとして、エッジでのデジタル体験を最適化し配信するための強力なツールと、顧客第一のアプローチを提供する会社です。世界トップクラスの企業から信頼されるパートナーとして、スポーツイベントのライブストリーミング、世界各国の映画公開、ビデオゲームや新しい携帯電話アプリのファイルダウンロードなどの体験を世界中に提供しています。世界最大規模で最適化されたプライベートネットワークと業界の専門家からなるグローバルチームを組み合わせ、高速、安全、信頼性の高いエッジサービスを提供しています。詳しくは、limelight.comをご覧ください。また、Twitter、LinkedIn、Facebookもフォローしてください。
Edgecastについて
Edgecastは、米国Yahoo Inc.の一事業部門で、高まり続ける顧客の期待に応える企業を支援することを目的としています。Edgecastは、コンテンツ配信、クラウドセキュリティ、ビデオストリーミングの各分野における最先端のソリューションと、顧客志向のドメインエキスパートからなるチームを組み合わせることで、業務の合理化と効率性の向上を実現します。これによって、企業は複数のベンダーやワークフローの管理から開放され、顧客のための価値創造にエネルギーを注ぐことが可能になります。
Apolloについて
Apolloは、グローバルな高成長を遂げているオルタナティブ資産運用会社です。資産運用事業では、イールド、ハイブリッド、エクイティの3つの事業戦略に焦点を当て、投資適格からプライベートエクイティまで、リスクリターンスペクトラムのあらゆるポイントで、顧客に超過収益を提供することを目指しています。30年以上にわたって、完全に統合されたプラットフォームにおいて投資専門知識を提供し、顧客の財務的リターンのニーズに応え、成長のための革新的な資本ソリューションを企業に提供しています。リタイヤメントサービス事業であるAtheneを通じて一連の退職貯蓄商品を提供し、金融機関へのソリューションプロバイダーとして顧客の経済的安定性の実現を専門的に支援しています。忍耐強く、創造的で、知識豊富な投資アプローチを行うことで、顧客、投資先企業、従業員、そして当社が関わるコミュニティが一体となり、機会の拡大と望ましい成果の達成を目指しています。2021年12月31日現在のApolloの運用資産は約4,980億ドルです。詳細はwww.apollo.comをご覧ください。
将来の見通しに関する記述についての注意事項
本発表における記述のうち、過去の事実でないものは、米国1933年証券法第27条Aおよび米国1934年証券取引法第21条Eにいう「将来予想に関する記述」(以下、総称して「将来予想に関する記述」)に該当します。本発表における記述の一部は、将来予想に関する記述に該当する可能性があり、Limelightの事業見通しや機会、および本取引に関するLimelightの経営陣の予想を反映したものです。"may," "will," "could," "should," "expects," "intends," "plans," "anticipates," "believes," "estimates," "predicts," "projects," "seeks," "endeavor," "potential," "continue"等の言葉やそれに類する表現、それらの否定表現などに気をつけることで、将来の見通しに関する記述を識別することができます。Limelightの実際の結果(業績)は、本取引を完了するための条件(必要な規制当局、裁判所およびLimelightの株主の承認が得られないことを含む)を予想される期間内に満たすまたは放棄することに関するリスク、本取引が完了しない可能性を含みそれに限らない多くの要因によって、将来に関する記述に記載及び示唆されたものと大きく異なる可能性があります。これには本取引の発表に対する顧客、取引先及び競合他社の反応、本取引の発表及び継続の結果としての従業員の定着の難しさ、予想外の多額の取引費用の可能性、本取引により経営陣の注意が継続事業から逸れることに関連するリスク、当社が予想する収益の増加やシナジー効果によるコスト削減及び/又は市場拡大を実現するための能力の不足、未知の負債及び本取引に関する訴訟又は規制措置のリスク等が含まれます。また、米国証券取引委員会(以下「SEC」)に提出した2021年12月31日終了年度のLimelightのForm 10-Kによる年次報告書(それぞれLimelightの継続開示ファイルによって更新されたもの)の「リスク要因」および「将来予測情報に関する特記事項」で説明されている要因も参照してください(www.sec.gov)。
将来予想に関する記述は、重大なリスクと不確実性を伴うものであり、将来の業績や結果を保証するものとして読まれるべきではなく、またかかる業績や結果が達成されるか否か、またはその時期について必ずしも正確に示唆するものではありません。ここに記載されているすべての将来予想に関する記述は、その全体がその注意書きによって限定されており、本発表の日付時点で作成されたものです。Limelightは、法律で義務付けられている場合を除き、将来の結果、事象または進展を反映するために、かかる将来予想に関する記述を修正もしくは更新する義務、またはここに含まれる将来予想に関する記述の修正結果を公に発表する義務を負いません。
追加情報およびその入手先
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本勧誘への参加者
Limelightとその取締役ならびに執行役員は、本取引に関するLimelightの株主からの委任状勧誘の参加者とみなされる可能性があります。Limelightの取締役および執行役員に関する情報は、2021年4月23日にSECに提出されたLimelightの2021年定時株主総会の委任勧誘状に記載されています。投資家はそれが利用可能になったときの取引に関して、委任勧誘状を読むことによってかかる参加者の利益に関する追加情報を入手することができます。